前回の続きです。

アベノミクスで円安・株高が続いています。
政府はインフレ率2%を目指し、日銀も一応のところはこれに従いました。安倍首相の思い通りになればこのまま景気が良くなるかもしれないし、2%インフレになるかもしれません。そこで前回は歴史的好景気であった「いざなみ景気」の数字を参考に人口、日経平均、失業率、自殺率などを見ました。好景気になれば株高になるし、自殺者も減るという好循環が期待できそうでしたね。

今回は、もう少し生活に密着した数字を見てみることにします。


では、まずはインフレ率
ピンクの網掛け部分が「いざなみ景気」の期間です。
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実は、いざなみ景気の時はインフレ率が徐々に上がっていたんですね。需要が増えていったおかげで、少しずつですがモノが高く売れるようになってきていました。しかし、2008年にボキッと折れます。そうです、リーマンショックですね。世界中で一瞬にして需要がしぼみました。みんなが流動性に不安を感じ、お金を手放さなくなったからです。これで一気にデフレが加速してしまいました。
とはいえ、グラフからも分かるように「いざなみ景気」の間はインフレ率増加傾向にありました。金融政策や好景気の影響でインフレ率は少しずつ伸びたというのは事実です。2009年から上昇トレンドを見ると、今度は本当に2%まで行くかもしれません。ま、継続して2%インフレになるかは分かりませんが…。



次に、短期金利
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短期金利は、住宅ローンの変動金利に影響するものですね。
「いざなみ景気」の前半は、ゼロ金利政策がとられていました。ゼロ金利がどれほど株高や好景気に寄与したのかは分かりませんが、ゼロ金利が「いざなみ景気」を長引かせたということは確かだと思います。
それから、2007年には短期金利がぴょんと上がっていますよね。これは、日銀が「景気もいいし、もういいでしょ」といって金利を0.5%まで上げる決定をしたからです。この結果、GDPは2007年をピークに下降を始めてしまいました。これが、「日銀が失敗した」といわれる根拠の一つです。今の自民党には、「あの時、日銀がもう少しゼロ金利を続けてくれていれば…」という思いを持っている人は多いでしょう。ただ、リーマン・ブラザーズが破たんしたのが2008年9月で、その前年から世界経済の後退が始まっていたことを考えると、「全部日銀のせい」という意見はさすがに乱暴だと思います。

ところで、住宅ローンをお持ちの皆さんに向けて強調しておきたい点があります。
それは、「短期金利は、0.5%~1%」はすぐにぴょんと上がっちゃいますよ」ということです。アベノミクスがうまくいって、もしインフレ率が2%まで行ったら、日銀は一気に短期金利を上げる可能性があります。日銀はハイパーインフレを相当警戒してますからね。変動金利の住宅ローンは、短期金利が上がると元本が減らなくなり、毎月の支払額も増えます。生活に支障がでないよう、日銀の動きをきちんと見ておきましょうね。



さて、次は長期金利
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10年国債の金利です。これが継続的に上がれば、金融機関の予定利率が上がるので、定期預金の利息が上がったり生命保険の掛け金が安くなったりします。「いざなみ景気」では、長期金利は上昇を続けていました。そういえばリーマンショック前には、金利の少し高い定期預金とかが出てきて、嬉しかったのを覚えています。
ま、長期金利は日本の財政事情と絡んできますので、高ければいいってものでもありませんが…。



次は、牛丼(すき家)の値段です。

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アベノミクスという名の経済キャンペーンで、円安・株高が続いています。
アベノミクスを超ざっくり説明すると、次のような感じですよね。

1.日銀が、インフレ率2%を目標にお金をジャブジャブ供給する。
 ↓
2.ジャブジャブだけだとお金が回らないので、政府が公共事業を先導する(その費用は国債で)。
 ↓
3.建設事業は経済の乗数効果が高いので、色んな人の仕事が増える。
 ↓
4.企業の業績が改善し、景気が良くなる!



アベノミクスは大規模な赤字ファイナンスを伴うので、僕にはどうしても将来の富を先食いしているように見えてしまうのですが、一方で「(多少先食いしてでも)この閉塞感を打ち破りたい」という気持ちも分からなくはありません。
現時点では想定以上の結果が出ていると思います。

ま、そいうわけで、政治はいま「景気回復」を目指して突っ走っています。

で、景気が回復したらいったいどんな良いことがあるのでしょうか?景気回復で、僕らの生活はどのように変わるのでしょうか? 今回はそのあたりを考えてみるために、直近の好景気のデータをいろいろ見てみたいと思います。


空前のいざなみ景気
皆さんは「いざな景気」って知ってますか?
Wikiによると、
「1965年(昭和40年)11月から1970年(昭和45年)7月までの57か月間続いた高度経済成長時代の好景気。」です。

「三丁目の夕日」のちょっと後に始まった歴史的な好景気ですね。
このころ、日本人はどんどん豊かになりました。「三種の神器」とか「東京オリンピック」とか、とにかく日本は元気いっぱいでした。あんまり長かったので、日本の始まりの神さまの名前をとって「いざなぎ景気」と呼ばれました。

その後、しばらく記録は破られなかったのですが、2002年以降に始まった超長期の好景気により記録が塗り替えられます。それが、「いざな景気」です。これはいざなぎ景気を大きく上回る73か月間(2002年~2008年)という驚異的な長さで、ずーっと好景気が続きました。

いざな景気」は、別名「かげろう景気」とも言われ、すごい割に僕ら生活者にとっては実感の薄いものでした。しかし、そうはいっても好景気。僕らの生活にはさまざまな影響を与えました。

今回は、その「いざな景気」の時期に各指標がどんな動きを見せたのか、それを追ってみたいと思います。アベノミクスがもしうまくいって景気が回復するとしたら、「いざな景気」のような好景気が来ると思います。その時、僕らの生活はどうなるのか、それを考えるための参考になれば…と思います。


データでみるいざなみ景気
では、まずはGDPの推移。を見てみることにします。
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薄く網掛けしてある部分が、「いざなみ景気」の時期です。

名目GDP(赤)は、グーンと上がっています。さすが、歴史的な好景気ですね。ただし、実質GDP(青)はそれほど上がっていません。6年間で500兆から510兆円に上がっただけですから、ほんの2%増加しただけです。つまり、年間0.3%の成長ということですね。そりゃ好景気の実感ないですよね。こちらの方が、国民の肌感覚には近いと思います。


次に、日経平均

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皆さま

明けましておめでとうございます!
このブログを再開してもうすぐ3年。昨年は多くの方に記事を読んでいただきました。
コメントやツイッターでご意見やご感想をいただくこともあり、それが嬉しく大いに励みになりました。本当にありがとうございました。

個人的な備忘録として書いているこんなブログですが、これからもときどき覗いていただければ幸いです。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。


…さて、年末の記事では「インフレ2%のときに10年国債に投資するとどうなるか」という内容を書きました。これについて、もう少し書いてみます。

前回の記事では、「インフレ2%で国債に投資するくらいなら、他のことにお金を使いたくなるはずだよね」ということで、次の3つの使い道について触れました。

1.ビッグマックを今買っちゃう
2.もっと利回りの高いものに投資
3.そのまま預金する


そして、それぞれの使い方は次のような結果に結びつくという話でしたね。

1.需要アップで景気や雇用にプラス
2.流動性アップで景気や雇用にプラス
3.国債破たんが遠のく


これを見る限りは、どの結果を見ても素敵なシナリオに見えますが、しかし実際は、僕らの生活が厳しくなってしまうという話でしたね。では、なぜ生活が厳しくなるのか、考えてみます。

1.重要アップ or 2.流動性アップのシナリオ
まず、1と2のシナリオで想定される「景気や雇用にプラス」という結果ですが、これ自体は大変うれしいことです。ですが、景気がいいからといって、みなさんの給料が上がるわけではないのです。
以前、「みなさんの給料はもう上がらないんです」というエントリでも触れましたが、給料はグローバルマーケットの価格に近付いていくので、景気が良いからといって上がるものではありません。これは、「いざなみ景気」と言われた、未曾有の長期好景気にも関わらず給料が上昇しなかったことでも実証済みです。

また、仮に給料がアップしたとしても、2%のインフレで無効化されてしまうという側面も無視できません。2%インフレの世界では、2%ずつ物価が上昇していくのですから、給料が2%ずつ増えてもトントンですよね。

…2%ずつ給料が上がるって、どんな状況かイメージつきますか?
まず、初任給20万円のサラリーマンが毎年2%ずつ給料が上がったらどうなるか、見てみましょう。

1年目 20万円
2年目 20.4万円
3年目 20.8万円

10年目 23.9万円
20年目 29.7万円
30年目 35.5万円
40年目 43.3万円


という感じです。額面で見ると、40年目では43.3万円もらえるようになりますが、インフレ率が2%だったら、物価も同じペースで上昇しているので、実質的には40年後も初任給と同じ額しかもらっていないのと同じです。

ということは、インフレ2%の世界では少なくとも毎年4%くらいは給料が上がってくれないと困りますよね。では、4%の給料上昇を見てみましょう。

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自民党が衆議院選挙で大勝しました。安倍首相は麻生さんと組んで日銀に強いプレッシャーをかけ、2%のインフレターゲットを要求しています。日銀法の改正をチラつかされた日銀もこれに渋々応じる構え。この思惑通りに事が進めば、本当に「2%インフレの時代」が訪れるかもしれません。

僕が社会に出たのが2001年。以来、ほぼずっとデフレだったためインフレの世界を社会人として体験したことがなく、全く実感が湧きません。そこで、このブログでも「2%インフレの時代」をちょっとずつ想像してみたいと思います。

今回は、「2%インフレになったら国債はどうなるのか?」について。

それではまず、10年国債を例に考えてみることにします。(極力シンプルにするために、細かい計算前提や誤差は無視します)

10年国債には、約1%の金利がつきます。ですから100万円分の10年国債を買ったら、10年後には110万円の現金(含む10万円分のクーポン)が手元に残ります。10万円の得ですね♪
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ビッグマック(320円)を例に考えてみましょう。
今、あなたの手元には100万円の現金があるとします。このお金であなたはビッグマックを3,125個買うことができます。この100万円で10年国債を買えば、10年後には110万円の現金になるんでしたね。インフレ率0%の世界では、10年後も現金の価値は変わりませんから、110万円の現金ではビッグマックが3,437個買えます。買えるビッグマックの数が312個多くなりましたね。
あなたは10年間の資産運用で、ビッグマック312個分の富をGETしたことになります。やったね♪
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では次に、これが「2%インフレの時代」だったらどうなるのでしょうか?

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人生の中で、男にはビシッと決めなければならない場面があります。
そんなシーンに直面したとき、男としての真価が問われるのです。

例えばこんなシーン…

◇  ◇  ◇

ある、仕事一筋の男。
彼は家族のために必死に働き、会社では若手のエースと目されていた。難しい仕事は、いつも彼のところに降ってきた。でもそれは「あいつなら何とかするだろう」という信頼の裏返しでもあった。彼は与えられた仕事が難しければ難しいほど燃えた。
そうこうしている間に、彼の仕事は日増しに忙しくなり、次第に残業や休日出勤も増えていった。

そんなある日、本部からの指令で彼の海外出張が決まった。会社にとってとても重要なプロジェクトで、彼のような若手が呼ばれることは珍しいことだ。海外出張を指示されたあと、渡航の予定を書き込もうと思ってスケジュール帳を見た彼は思わずあっと小さな声を出した。

「この日は結婚記念日だった…。」
上司には既に海外渡航について了承を伝えてしまった。致し方ない、これは今後のキャリアにも関わるチャンス。妻も分かってくれるだろう。

家に帰った彼は、海外出張のことを奥さんに話した。その日が結婚記念日なのは知っていたが、どうしても仕事が外せなかったことも説明した。奥さんはずっと、どこか思い詰めたような表情で話を聞いていたが、会話の最後にポツリ、こうつぶやいた。

「ねえ…仕事と私、どっちが大切なの?」

彼女の目には涙が浮かび、いまにも溢れそうだった。


◇  ◇  ◇



…なんて、こんなシーンありがちですよね。こんなシーンにこそ、男の真価が問われます。
もしみなさんだったら、どう答えますか?


1.君に決まってるじゃないか!
2.そんなの選べないよ。どっちも大切だから。
3.バカな質問するな、仕事しなきゃ食っていけないだろ。


はい、どれも正解ではありません。
これは、あるバラエティ番組で芸人さんが言っていたのですが、ハッとさせられました。

その答えは、

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