前回の更新以降、随分時間が経っちゃいました。申し訳ありませんでした。

さて、続きです。

前回は、若手社員たちが『社員旅行』を企画するケースを通じて、なぜ軸がブレてしまうのかについて書きました。若手社員たちは社長から直々に頼まれて、意気揚々と企画を立ち上げたのですが、各方面の意見を聞くたびに企画がブレてしまい、最後は社長に「君たちはこの企画でいったい何を実現したいんだ…?」と言われてしまいましたね。

軸がブレる人たちの典型例としては、次のようなものがありました。

1.考慮(思考のプロセス)が足りない
2.知識が足りない
3.こだわりが足りない


では今回は、ブレない人はどうなのか、どうすればブレないのかについて書きたいと思います。

 ◇  ◇  ◇

ブレない人1.論理的に深く考える人
外資コンサル会社で思考の訓練を徹底的に叩きこまれたAさんは、企画を考えるときに必ず「5つのWhy?」「クリティカル・シンキング(批判的思考)」「フレームワーク思考」などをやって、どんな意見や疑問も「想定内」にしてしまう人でした。彼の思考レベルは深く、隙がないため、「ぱっと見た人の思いつきの意見」に惑わされることはほとんどありませんでした。社内の会議でも人の意見に左右されることがなく、企画はいつも最短ルートを通ってゴールにたどりつきました。

ブレない人2.幅広く知識を得る人
コミュニケーション力抜群のBさんは、いつも多くの人から意見を聞いて企画を立てていました。気になることがあったらすぐに電話。社内外の老若男女を問わず多様な意見を集めて作られたBさんの企画は、いつも「勘所がいい」と言われました。Bさんは人に話を聞く過程で、さまざまな関連情報をキャッチしては自分の企画に反映していきました。Bさんは、色んな人の意見を取り入れはしますが、どの情報も平等に扱いました。えらい人の意見も新人クンの意見も同じ「一つの意見」として扱いました。Bさんの企画は、上司から何か言われても「それは○○さんに聞いて対応済みです」と回答をすることが多く、企画がブレることはまずありませんでした。

ブレない人3.こだわり職人
Cさんは、常に自分の企画にプライドを持っている頑固な女性でした。上司から「ここを見直した方がいい」というアドバイスを受けても、「もう少し時間を下さい。考えてみます。」と言って一旦引きさがり、上司のアドバイスをほとんど盛り込まない企画をもう一度持ってきては、上司に「あのさ~、私の言ったこと聞いてた?」と怒られていました。しかし、彼女は上司のアドバイスに対しては、ものすごく真摯に向き合っていました。一旦引きさがるのは、大切な企画をその場の雰囲気だけで「見直します」と言うのが嫌だったからです。他人や上司の意見に対して冷静にじっくり考えたうえで決めるので、彼女の企画はブレることが少なく、結果的にエッジの効いた良い企画をたくさん成功させていました。

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何かをしようと思った時、他人の意見で方向性がブレてしまうことって、ありませんか?
最初はすごくいい企画だったのに、意見を聞くたびに軸がブレていき、企画がスタートするときには目も当てられないような企画になっている、なんて残念なケースを良く目にしますね。

一方で、何を言われても全然ブレない人もいます。そういう人が担当する企画は、いったん方向性が定まれば軸がブレることがないので、結果的に素晴らしい成果になります。

軸がブレる人とブレない人の違いは何なのでしょうか?どうすれば、「ブレない人」になれるのでしょうか?今回は、そんなことをテーマに書いてみたいと思います。


◇   ◇   ◇


ケース:社員旅行企画(※これはフィクションです)
ある企業で、若手社員が社員旅行を企画することになりました。きっかけは、社長の一言でした。

社長は、若手のメンバー10名を集めてこう言いました。
最近、うちは規模も大きくなってきた。1000人を超える大所帯だ。昔は社員はみんな顔見知りだったが、大きくなって知らない人同士も増えてきた。そのせいか、最近は少し社内がギクシャクしている気がする。そこで、若い君たちが会社の風土を良くするために、何か考えてみてくれないか?

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2013年3月2日(土)に、「第8回リベラルアーツ教育によるグローバルリーダー育成フォーラム」を開催しました。
当日は80名を超える参加者の皆さまにご来場いただき、大変盛り上がりました。

 ◇  ◇  ◇

麻生川先生の講演は、40分。
科学史をリベラルアーツの視点から読み解くという内容でした。

・非ヨーロッパ諸国の中でなぜ日本だけが近代化・工業化が可能であったのか?
・なぜ歴史的に日本よりずっと先進的であった中国で先に近代化がなされなかったのだろうか?
・ヨーロッパ科学が発展した根本的な原因は何か?


といった科学史への疑問に対し、「本質的な答え」を投げかけてくれる濃密な講演内容でした。
特に、古代メソポタミア以降の世界で、科学の中心地がどのように移り変わっていったかを示す地図と、その理由の説明は、本当に目からウロコでした…


出口社長の講演は、60分。
モンゴル世界帝国が全盛を極め、ペストが大流行した14世紀の世界を俯瞰する内容でした。

・最盛を極めたモンゴル帝国がどのように瓦解していったのか?
・ヨーロッパで続くことになる100年戦争のはどのような背景で始まったのか?
・パンデミックにより大量の死者が出た時にどんなことが起きたのか?

といった、歴史の大きな流れを解説しながら、人間・社会というものを深く考えさせる内容でした。モンゴル帝国(『元』の時代)に対するイメージががらりと変わったという人も多いのではと思います。

そして、出口社長が講演の最後に言った、「14世紀にはユーラシアで伝染病で3分の1から4分の1の人が亡くなりましたが、生き残った人たちは、伝染病の免疫力を持ったものすごく体の丈夫な人だったということです。」というセリフは、15世紀につながる大きなヒントでした。次回も楽しみですね。

 ◇  ◇  ◇

いやー。どちらも非常に濃い内容でした。
アンケートの結果も、満足度100%(満足:81% やや満足:8% 有効回答数:51名)という、今まで見たこともないような高評価でした。
麻生川先生、出口社長、本当にありがとうございました!

フォーラムにご参加いただいた皆さまも、どうもありがとうございました!
当日は事務局(僕)の力不足でいろいろとご不便をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
次回は会場が少し広くなりますので、余裕を持ってお聞きいただけると思います。領収証の発行も、できたらやってみたいと思います。ぜひ次回もご参加下さい。

そして、

このフォーラムに参加できなかった皆さま
本当に素晴らしい講演でしたよ!聞けなくて残念でしたね。ぜひ次回はご参加下さい、

…え?

そんなに良い講演なら私も聞きたかった、って?

そうでしょうそうでしょう。

そんな皆さまのために、

講演ビデオを撮っておきましたよ!
今回も、参加者でもある坂本さまのご協力により、WEB上で見られるようになりました!

↓ こちらです!

【第8回リベラルアーツ教育によるグローバルリーダー育成フォーラム 映像】

http://fullfaith.co.jp/share/liberalarts/history/8.html

参加された方も、そうでない方も、どうぞお楽しみ下さい!


※最も評判の良かった『質疑応答』は、ごめんなさい、参加者に許諾を取るのが難しいため収録しておりません。ぜひ現場で体感して下さい。
※講演映像は、講師の許可を得て公開しておりますが、講演内容の著作権は講師に属します。無断で商業目的等に利用することはご遠慮下さい。もし使いたいという場合は、このブログまでお問い合わせいただくか、講師のお二人に直接お問い合わせ下さい。


次回は、2013年8月31日を予定しております。
(時期が来たらこのブログでもご紹介します)

お楽しみに~!



以上。
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以前のブログ記事「いざなみ景気をグラフで見てみよう2」では、いざなみ景気が歴史的な好景気だったにもかかわらず地価は20%も下がってしまった、と書きました。あの時は株価は上がったのですが、給料と不動産価格は下がり続けました。だから物価も上がらず、デフレが続いたんですね。
一方、今回のアベノミクスではどうなるのでしょう。既に株価は上がっていますが、給料と不動産価格はどうなるのでしょうか…。

まず、個人的な見解ですが、給料は上がらないと思います。
以前のブログでも書きましたが、グローバル化の進展で、日本人の給料は今後も下がり続けるでしょう。今後の円安によってある程度は緩和されると思いますが、劇的に上がることは考えられません。これは「いざなみ景気」のケースと同じだろうと考えます。

では、不動産はどうか?

「いざなみ景気」では、結果として不動産価格は上がりませんでした。しかしながら、リーマンショック直前まで上昇基調にあった(かなり上がりかけていた)のも事実です。ですから、アベノミクス景気では本当に上がるかも知れません。…そもそも今回はインフレターゲットが2%なわけですから、不動産価格が毎年2%ずつ上昇してもおかしくはありませんよね。

株価について言えば、アベノミクス(ここでは前評判による期待効果も含みます)が始まってから急上昇を続けており、日経平均はたった2ヶ月で11.4%上昇しました(*2012年12月26日:10,230円→20013年2月25日:11,663円)。
さあ不動産価格はどうでしょう?もう、上昇を始めているのでしょうか…。


オフィスビルマーケットデータ
ここで、参考として超有名な三鬼商事の「オフィスビルレポート」を見てみましょう。不動産の価格は賃料が上がれば確実に上がりますから、オフィスビルの賃料を見ることで、今後の不動産市況が見えるかもしれません。最新のものは2月に出たのですが、どうでしょうか?
f0226518_651408.jpg

…うーん。
これを見る限りでは、今のところ賃料に変化はないですね。とはいえ、このグラフは1月末時点のものなので、2月末は少し上がっているかもしれません。いずれにしても、不動産が値上がりしているかどうかは、ココからは分からりませんね。
でも、不動産価格がこの先どうなるのか、やっぱり知りたいですよね。特に、いまマンションを買おうと思っている人は、インフレで起こりそうな次の二つの事象について悩ましく思っていることでしょう。

・不動産価格が上がるかもという期待
・生活費が苦しくなるかもという不安


頑張ってローンを組んで、物価がドーンと上がってしまったら…。生活が厳しくなってローンを払うことができなくなるかもしれません。その時、不動産価格が上がっていればまだ良いですが、もし不動産価格も大幅に下がっていたら…。物件を売って現金を作ることもできず、いよいよ窮地に陥ってしまうでしょう。だから、何とかして不動産市場の先行き感を知りたいところですよね。
というわけで、もう少し頑張ってみましょう。

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Twitterがきっかけで、(株)ライフネット生命の出口治明社長とご縁があり、以来、このフォーラムの事務局をやらせていただいてます。

フォーラムについて
今回も講師をしていただくのは、出口社長と麻生川先生のお二人。
出口治明社長は、74年ぶりの独立系の生保である「ライフネット生命」を立ち上げ、代表取締役社長をされています。
麻生川静男先生は、京大で准教授として教鞭をとられたのち、現在はリベラルアーツ研究家として活動されています。

このフォーラムは、膨大な知識とグローバルなビジネス経験を持つお二人が、ビジネスや旅などを通して世界を見回した結果、「やっぱり、グローバルリーダーにはリベラルアーツ教育が必要だね」という結論に至り、若いグローバルリーダーの育成を目的として立ち上げたものだそうです。
僕は、出口社長からお声がけいただいたのがきっかけで、第5回以降の東京の事務局をやっています。


僕が事務局をやっている理由
…実は僕、この会の事務局を引き受けるとき、出口社長と麻生川先生のお二人にこんな質問をしたんですよね。

なぜ、このフォーラムをやるんですか?お二人にとって、特別なメリットはないように見えるんですが…

え?アホな質問するなって?
…すみません。
でも、本当に不思議だったんですよ。僕には出口社長や麻生川先生のような忙しい人達が、自分の部下や学生でもない、見ず知らずの若者のために、わざわざ時間を割いてこのフォーラムをやろうとする意味が理解できなかったのです。だってそうでしょう?出口社長は、上場企業の代表取締役社長で多忙を極めています。麻生川先生は、世界の企業や大学から講演を頼まれるような立場の人です。お二人は、既にそれなりの地位も名声も築いているし、お金に困るわけでもありません。本業も忙しく、他にもやらなければならないことが大量にあります…。そんなお二人が、わざわざ忙しい日程の合間を縫って資料を準備し、講演をする。しかも無給で。

僕がお二人の立場だったら、たぶんやりません。だって忙しいもん。
だから、お二人がこのフォーラムを続ける本当の動機を、聞いてみたかったんですね。
それで、先の質問をぶつけてみたわけです。

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