<   2013年 01月 ( 2 )   > この月の画像一覧

アベノミクスという名の経済キャンペーンで、円安・株高が続いています。
アベノミクスを超ざっくり説明すると、次のような感じですよね。

1.日銀が、インフレ率2%を目標にお金をジャブジャブ供給する。
 ↓
2.ジャブジャブだけだとお金が回らないので、政府が公共事業を先導する(その費用は国債で)。
 ↓
3.建設事業は経済の乗数効果が高いので、色んな人の仕事が増える。
 ↓
4.企業の業績が改善し、景気が良くなる!



アベノミクスは大規模な赤字ファイナンスを伴うので、僕にはどうしても将来の富を先食いしているように見えてしまうのですが、一方で「(多少先食いしてでも)この閉塞感を打ち破りたい」という気持ちも分からなくはありません。
現時点では想定以上の結果が出ていると思います。

ま、そいうわけで、政治はいま「景気回復」を目指して突っ走っています。

で、景気が回復したらいったいどんな良いことがあるのでしょうか?景気回復で、僕らの生活はどのように変わるのでしょうか? 今回はそのあたりを考えてみるために、直近の好景気のデータをいろいろ見てみたいと思います。


空前のいざなみ景気
皆さんは「いざな景気」って知ってますか?
Wikiによると、
「1965年(昭和40年)11月から1970年(昭和45年)7月までの57か月間続いた高度経済成長時代の好景気。」です。

「三丁目の夕日」のちょっと後に始まった歴史的な好景気ですね。
このころ、日本人はどんどん豊かになりました。「三種の神器」とか「東京オリンピック」とか、とにかく日本は元気いっぱいでした。あんまり長かったので、日本の始まりの神さまの名前をとって「いざなぎ景気」と呼ばれました。

その後、しばらく記録は破られなかったのですが、2002年以降に始まった超長期の好景気により記録が塗り替えられます。それが、「いざな景気」です。これはいざなぎ景気を大きく上回る73か月間(2002年~2008年)という驚異的な長さで、ずーっと好景気が続きました。

いざな景気」は、別名「かげろう景気」とも言われ、すごい割に僕ら生活者にとっては実感の薄いものでした。しかし、そうはいっても好景気。僕らの生活にはさまざまな影響を与えました。

今回は、その「いざな景気」の時期に各指標がどんな動きを見せたのか、それを追ってみたいと思います。アベノミクスがもしうまくいって景気が回復するとしたら、「いざな景気」のような好景気が来ると思います。その時、僕らの生活はどうなるのか、それを考えるための参考になれば…と思います。


データでみるいざなみ景気
では、まずはGDPの推移。を見てみることにします。
f0226518_6402463.jpg

薄く網掛けしてある部分が、「いざなみ景気」の時期です。

名目GDP(赤)は、グーンと上がっています。さすが、歴史的な好景気ですね。ただし、実質GDP(青)はそれほど上がっていません。6年間で500兆から510兆円に上がっただけですから、ほんの2%増加しただけです。つまり、年間0.3%の成長ということですね。そりゃ好景気の実感ないですよね。こちらの方が、国民の肌感覚には近いと思います。


次に、日経平均

More
[PR]
皆さま

明けましておめでとうございます!
このブログを再開してもうすぐ3年。昨年は多くの方に記事を読んでいただきました。
コメントやツイッターでご意見やご感想をいただくこともあり、それが嬉しく大いに励みになりました。本当にありがとうございました。

個人的な備忘録として書いているこんなブログですが、これからもときどき覗いていただければ幸いです。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。


…さて、年末の記事では「インフレ2%のときに10年国債に投資するとどうなるか」という内容を書きました。これについて、もう少し書いてみます。

前回の記事では、「インフレ2%で国債に投資するくらいなら、他のことにお金を使いたくなるはずだよね」ということで、次の3つの使い道について触れました。

1.ビッグマックを今買っちゃう
2.もっと利回りの高いものに投資
3.そのまま預金する


そして、それぞれの使い方は次のような結果に結びつくという話でしたね。

1.需要アップで景気や雇用にプラス
2.流動性アップで景気や雇用にプラス
3.国債破たんが遠のく


これを見る限りは、どの結果を見ても素敵なシナリオに見えますが、しかし実際は、僕らの生活が厳しくなってしまうという話でしたね。では、なぜ生活が厳しくなるのか、考えてみます。

1.重要アップ or 2.流動性アップのシナリオ
まず、1と2のシナリオで想定される「景気や雇用にプラス」という結果ですが、これ自体は大変うれしいことです。ですが、景気がいいからといって、みなさんの給料が上がるわけではないのです。
以前、「みなさんの給料はもう上がらないんです」というエントリでも触れましたが、給料はグローバルマーケットの価格に近付いていくので、景気が良いからといって上がるものではありません。これは、「いざなみ景気」と言われた、未曾有の長期好景気にも関わらず給料が上昇しなかったことでも実証済みです。

また、仮に給料がアップしたとしても、2%のインフレで無効化されてしまうという側面も無視できません。2%インフレの世界では、2%ずつ物価が上昇していくのですから、給料が2%ずつ増えてもトントンですよね。

…2%ずつ給料が上がるって、どんな状況かイメージつきますか?
まず、初任給20万円のサラリーマンが毎年2%ずつ給料が上がったらどうなるか、見てみましょう。

1年目 20万円
2年目 20.4万円
3年目 20.8万円

10年目 23.9万円
20年目 29.7万円
30年目 35.5万円
40年目 43.3万円


という感じです。額面で見ると、40年目では43.3万円もらえるようになりますが、インフレ率が2%だったら、物価も同じペースで上昇しているので、実質的には40年後も初任給と同じ額しかもらっていないのと同じです。

ということは、インフレ2%の世界では少なくとも毎年4%くらいは給料が上がってくれないと困りますよね。では、4%の給料上昇を見てみましょう。

More…
[PR]