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前回の記事では、「ダメな企画と分かっていてもなかなか止められないものだ」ということを書きました。
プロジェクトはスケジュールや期限が決まっているので、「今さらそんな議論蒸し返すなよ」とか「思いつきで言うのやめてよ」といった空気が常に流れています。だから、一人の感覚的な意見ではなかなか止められないという話でした。

『サンクコスト』という厄介者
サンクス(Thanks)コストではありません。サンク(Sunk)コストです。
これは「埋没費用」と言って、これまでにつぎ込んできたお金が次の意思決定に影響を及ぼす典型的な心理現象だそうです。池田信夫先生が、最近Twitterで解説してましたね。

例えば、あるカップルがUFOキャッチャーで大きなクマのぬいぐるみを取ろうと、1000円をつぎ込んだとしましょう。何度もトライしたおかげで少し山が崩れましたが、まだ少しかかりそうです。その時、恋人が突然言います。「このクマやっぱりいらない。良く見たらあんまり可愛くないもん」と言われてしまいます。

この場合、あなたならどちらの行動を取るでしょうか?

1.UFOキャッチャーを続ける
2.やめる


多くの人が、「ここまで1000円もつぎ込んだのだから、とりあえずクマを取ろう」と思っちゃいますよね。冷静に考えると、恋人はクマのぬいぐるみがもう欲しくないんですから、このUFOキャッチャーは本来の目的を失ってしまったわけです。でもここでやめてしまっては、これまでにつぎ込んだ1000円が本当に無駄になってしまいますよね。

この、「これまでにつぎ込んだ1000円」がサンクコストです。もし、1円もつぎ込んでいない状態でクマのぬいぐるみが要らないと言われたら、フレッシュな気持ちで「それならUFOキャッチャーやらなくてもいいか」という判断ができたはずですが、今のあなたは1000円も払ってしまったという過去の体験が「しがらみ」となって、どうしても継続的な判断をしてしまいます。

結果として、このカップルはさらに2000円をつぎ込み、欲しくもないクマのぬいぐるみを3000円もかけてGETしたのでした。あの時やめておけば、1000円の損で済んだのに。

まとめると、
「サンクコスト」=「これまでかかった埋没費用」=「しがらみ」 
なんですね。
この「サンクコスト」があるから、プロジェクトは途中でやめにくくなるのです。
前回の記事で、経営会議で違和感を覚えた役員はプロジェクトを止めるべきでした。でも、ここまで多くの費用や人手がかかっていて、もしプロジェクトをやめればそれらは全て水の泡になってしまいます。それを自分一人の感覚的な思いつきで止めてしまうというのは、相当な覚悟が要ります。役員といえどもなかなかできるものではないですよね。

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あの企画、絶対うまくいかないよね。
こんな商品作っても、誰も買わないって。


会社で働いていると、こんな風に感じることってありませんか?
そんな時、あなた以外にも「うまくいかない」と分かっている人がたくさんいて、それにもかかわらずそのダメ企画が何故か進んでしまい、やっぱりうまく行かなかったということがありませんか?

普通に考えれば「おかしな方向に進んでるぞ」とか、「これそもそもやる意味なくない?」といったことには気づくのですが、当事者たちはそれに気づかず、方向を間違えたまま突き進んでしまうということは良くあります。組織が大きいほど、その傾向は強くなるようです。

なぜ、こういうことがおきてしまうのでしょうか?


高齢者雑誌のケース
ちょっと、具体的な事例で見てみましょう(※フィクションです)。
例えば、「高齢者に受ける雑誌を作ろう!」という企画があったとします。あなたもその一人としてメンバーに加わったとしましょう。

経営陣は、今後の超高齢化社会に向けて有望な高齢市場の足がかりを作りたいと、各方面のメンバーを集めてタスクフォースを作り、「高齢者向けの雑誌を開発してみてくれ」という指示を出します。マーケティング部門・編集部門・営業部門などから人が集められ、さまざまな議論を重ねます。

マーケティング部門は、50~70歳の高齢者にアンケート調査を行い、「趣味や料理のコンテンツが欲しい」「お金のことやこれからの生き方などを知りたい」などのニーズがあることを報告しました。
営業部門はクライアントであるメーカー企業などから、「どういう購読者層がいれば広告を載せたいか」、「どんな商品を高齢者に売っていきたいか」といった情報を聞き出してレポートしました。
編集部門は競合他社のセカンドライフ雑誌を調査し、市場動向を分析しました。

この結果、次のような企画がまとまりました。

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金曜日のニュースで、子ども手当(『名称:児童手当』)の法案審議が始まったと報道されてました。

では、まずは衝撃の事実から。

【衝撃の事実】
子ども手当の制度がこの法案通り可決されたとしても、手取り収入はほとんど増えません。それどころか一部の子育て世帯では収入が減ります。それらの世帯では、子どもが多ければ多いほど収入が減るという、恐ろしい事態になります。例えば、子ども2人の共働き世帯で夫の年収700万円、妻の年収300万の場合、年間の手取り額は約10万円も減っちゃいます(税法及び現法案を元に試算)。

恐ろしいですね。なぜこんなことが起きてしまうのでしょうか?

実は、平成23年度から「年少扶養控除」という税制上の優遇措置がこっそり廃止されたからなんですね。

「国民、だまされてるなー」と感じてしまうのは、僕だけでしょうか?


【試算チャートを作ってみました!】
さて、子ども手当で自分の収入が増えるのか減るのか。
子どものいる方はそれが気になりますよね?

せっかくなので、現行の制度情報(H24年3月17日時点)を元に判断チャートを作ってみました。ぜひこのチャートを使って、自分の家が「収入増」なのか「収入減」なのかを判定してみましょう!
※税金の制度は非常に複雑で、膨大な数のパターンができるため、全員に適用できる完全なチャートは作れません。できる限り一般的なモデルをベースに作ったものですから、あくまで参考としてご覧下さいね。

それでは、始めましょう!

チャート1.子ども手当(児童手当)はもらえるか?
まずは下の図を見て下さい。
子ども手当の所得制限は現案では世帯年収960万円以上となっていますから、夫婦の年収が960万円を超えている家庭はこの時点でアウトです。赤字を覚悟して下さい(年6万円を受け取れますが、年少扶養控除廃止でトータルでは赤字)。960万円未満の家庭は子ども手当をもらえるので、黒字になる可能性があります。
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今からちょうど1年前の2011年3月11日14時46分、「東北地方太平洋沖地震」が発生しました。
この日は、日本にとって忘れることのできない1日になりました。巨大な津波により多くの尊い命が一瞬にして奪われ、目に見えない放射能の拡散に日本中が恐怖しました。
一方で、このような大混乱の中でも、日本人は落ち着きと思いやりを保ち続けました。渋谷駅や上野駅で日本人が落ち着きを保ちながら延々と行列に並ぶ映像を見て、世界中の人々がその姿に感動しました。僕も、震災後に話した外国人全員(全員ですよ!)から、「日本人はすごい。他の国ではこんなことありえない。」と言われました。そのたびに、僕は日本人であることをとても誇らしく思いました。

震災から1年がたった今、復興は遅々として進んでいません。
津波で会社が被害をうけた経営者のうち、再興の目途が立たない方がまだ7割以上いると言われています。家に帰れないまま不便な避難生活を強いられている人もたくさん残っています。
どうして彼らばかりがこんなつらい思いをしなければならないのでしょうか?

復興策が進まない理由は、「政治的リーダーシップの欠如」や「放射能がれきのトラブル」など様々な理由が挙げられていますが、問題となるのは結局のところ「お金」です。阪神淡路大震災の神戸地区と違い、東北は被害の範囲が広い割に経済規模が小さいため、投資対効果が低くなりがちです。このため、国も自治体も思い切った復興施策が打てないでいるのです。

被災地で戦うみんなのために、僕らには何ができるのでしょうか?

僕は、震災があった後すぐに「あなたの寄付金が50倍になって被災地に届く! ~ふるさと納税のススメ~」というブログを書きました。(当初は自己負担額5000円だったので20倍と書いたのですが、政府がこの制度を拡充したおかげで、より少ない自己負担で被災地に寄付できるようになりました)。このブログには大きな反響をいただき、たくさんの人が「ふるさと納税」を通じて寄付をしてくれました。本当にありがとうございました!

平成24も平成25年も、この税制は続きます。
東北の復興はまだ始まったばかりです。

どうか皆さん、今年も来年も「ふるさと寄付金制度」を使って被災地に寄付をしてください。本当に小さな負担で、大きな大きな支援になるのです。僕が知る限り、個人ができる支援でこれ以上効率的なものはありません。

震災を風化させることなく、継続的に支援していきましょう!
ともにに頑張ろう、東日本!


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【ふるさと寄付金の確定申告のやり方】
「2000円くらいなら出してやってもいいが、確定申告が面倒だ」という人も多いと思います。
でも、今はすごく簡単に確定申告できるんですよ。手順を下記に示しておくので、ぜひ参考にしてください。(※書き途中です。今後アップデートする予定)

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