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【パレートの法則】
皆さんは「パレートの法則」というのをご存知ですか?
もしかしたら「80:20の法則」と言われた方がピンとくる人も多いかもしれません。「世の中の出来事のうち、80%のことは20%の要素が握っている」という法則です。「パレートの法則」は、厳密に80:20と切っているわけではありませんが、相関に偏りが出ることと、100%に近づくにつれ近似曲線を描くように効率性が落ちていくことを指摘しており、根本は同じ発想です。

さてこのパレートの法則、世の中のほとんどの事象に当てはまります。

例えば、勉強
100点を取るのって、本当に難しいですよね。80点を取れるくらいまで理解するのに2時間の勉強をしたとすると、90点を取るためにはさらにあと2時間くらい、95点を取るためにさらに2時間、100点を確実に取れるレベルにはそこからさらに4時間くらい勉強しなければなりません。

勉強の量と成長は、こんな曲線になります。

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成熟するにつれて成長の速度が下がるので、「成長曲線」と呼ばれたりもします
ね。


例えば、商品の売上なんかもそうですね。
スーパーでは3000〜7000点の商品を扱っていますが、売上の80%は、商品ラインナップの上位20%(生鮮食品・ドリンクなど)が稼いでいます。流通の世界では、この20%しか売上に貢献しない80%の商品群を「ロングテール」と呼びます。

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セブンイレブンはロングテール商品を捨てる(棚に置かない)ことでスーパーに勝ち、アマゾンはロングテール商品を拾う(在庫として揃える)ことで本屋さんに勝ちました。アマゾンの戦略はロングテール戦略とか呼ばれたりします

他にも、

 ・事故の80%は、20%の部品が原因で起こる。
 ・税金の80%は、20%の上位所得者が払っている。
 ・営業利益の80%は、上位20%の営業マンが稼いでいる。
 ・売上げの80%は、20%の優良顧客の買い物が占めている。

など、いろいろな法則がありますね。

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僕の父は公務員で、経産省に40年間勤め上げて60歳で定年退職しました。
退職後は田舎の海沿いに大きな一軒家を建てて毎日釣り三昧。釣り以外の時間は、近くの農家を手伝って野菜や果物をもらったり、キノコ狩りや芋掘りを楽しんでいます。
週に3日は近所でパソコン教室を開き、近所の若者にOfficeの使い方を教えたり、高齢者にインターネットやメールの楽しさを教えたりしています。赤字ではありませんが利益はほとんどなく、感謝の言葉と生徒の笑顔が報酬だと言っていました。
住宅ローンもなく、年金に加えて個人加入の年金と株式の配当を定期収入に、母と2人、とても穏やかで充実した日常を過ごしています。

父は、高度経済成長の日本で昼夜問わず働き、平日はほとんど家にいませんでした。研究者の時は気楽だったようですが、ある程度の地位になってからはストレスも多く胃潰瘍に苦しんだ時期もありました。それでも家では愚痴一つこぼすことなく、体調不良で休んだことも僕の知る限り20年で2、3回しかありません。まさに、サラリーマンの鑑でした。

そんな父ですから、老後の豊かな生活は当然の権利です。「頑張ればマイホームと家族と豊かな老後を手に入れられる」、父が生きたのはそんな時代でした。


しかし、
僕らの世代は、父のような老後を迎えることはできません。

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前回の記事では「大株主として企業を思うままに操っている黒幕は日本生命ではないか」というお話を書いたのですが、今回は「実際はそうじゃないんだよね」という理由について書きたいと思います。

最強の機関投資家、「生命保険会社」の実体
日本生命もそうですが、そもそも保険会社というのは「お客さんからお金を預かって運用し、イザというときにだけ支払う」というビジネスモデルの特性上、莫大な資産と資金量を持っています。特に生命保険会社は規模が大きく、その資産総額は300兆円以上、毎年入ってくる現金は40兆円という、ケタ外れの規模を誇っています。(例えばトヨタの時価総額が約9兆円ですから、毎年入ってくる現金だけでトヨタ・ホンダ・日産・マツダ・スズキくらいまでぜーんぶ買えちゃう計算ですね)。実は規模がでかい。

この資金量を背景に、生命保険会社は多くの会社の株式を保有しています。だから大株主になって議決権を独占しやすく、保険会社には権力が集中しがちです。

そこで、権力が集中し過ぎないように法律で「保有できる株式は10%までだぞ(ちなみに銀行は5%)」とか「不当に優位な地位を利用しないように」といったことが細かく決められています。監督官庁である金融庁もかなりきびしく目を光らせています。もし日本生命が、自分の「大株主」という地位を利用して不当に利益を独占しようというそぶりを少しでも見せようものなら、速攻で金融庁にやっつけられるでしょうね。

生保にとって「業務停止命令権」を持つ金融庁は言ってみれば神の手をもつ神様みたいな位置づけですから、歯向かえるはずもありません。(実際、生保の人って病的なほど金融庁ばかり気にしてるんですよ。)業界トップの日本生命も例外ではありません。ま、日本生命だって保険を預かるという本業があるわけですから、変なことして本業に支障を出したくありませんよね。

こうした背景から、日本生命は「裏で糸を引く」どころかその反対で「何もしない」株主なのです。


もの言わぬ長期投資家
ウッドフォード氏の件でも、東電の株主総会でも、日本生命は沈黙しました。何か言ったとは思いますが、株主として大して目立つことはしませんでした。オリンパスの旧経営陣が訴えられることになったのも、発端は個人投資家の訴えだったと言われています。大株主の日本生命はほぼ沈黙。

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オリンパスの戦い
オリンパス元社長のウッドフォード氏が、機関投資家からの協力が得られそうにないということでオリンパス現経営陣と戦うことを断念しました。彼は本当に「オリンパスを良くしたい」と勇気を持って行動したと思います。にも関わらず彼はこれで黙殺されることになりました。

結局、彼は何も変えられなかった。

事実関係ではウッドフォード氏の完全勝利です。何人かの経営陣を取り換えたところで、新しい経営陣だって半分くらいは共犯だと思います(少なくとも経理と監査の人間は事情を知ってて黙ってたはず)。にもかかわらず結果はウッドフォード氏の方が退場…。裏で何か大きな力が働いているようにしか見えません。黒幕は一体誰なんでしょうか?

ウッドフォード氏が言ったとおり、彼を黙殺したのは「機関投資家」です。オリンパスの大株主ですね。今回は、その大株主がウッドフォード氏の提案を握りつぶした黒幕なのかもしれません。

オリンパスの大株主って一体誰なんでしょうか?

オリンパスの大株主TOP2は、この二つです。

【オリンパスの大株主
・日本生命保険 8.26%
・三菱東京UFJ 4.89%


はい。
この二つが、今回ウッドフォード氏を無視した犯人だったんですね。



東電株主総会2011
東京電力は原発事故を起こし、国民に不安を与えたという点で大きな責任があったにもかかわらず、メディアで報じられる経営陣の態度からはどうも当事者意識や真摯さが伝わってきませんでした。そこで昨年の株主総会にはたくさんの株主が押しかけ、会長に質問や意見をぶつけました。しかし、東電の会長は議論もそこそこに「大半の株主から賛成を得ている」と言って総会を早々に切り上げてしまったのです。僕もジャーナリストのツイッターで内容を見ましたが、あまりの酷さに驚きました。結局、東電の体質は何も変わりませんでした。

この事件でも「株主」という言葉が出てきますよね?この時に東電の経営陣に賛成の委任状を送り、支持したのも大株主である機関投資家です。それは一体誰だったんでしょうか?

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1.国家財政が破たんするとどうなるの?
「国家財政が破綻する!」と言われはじめて随分経ちましたね。そろそろ「危機感に慣れちゃった」頃ですが、そんな時期に本当の危機は訪れたりします。
さて、国家の財政が破綻したらどうなるんでしょうか?
経済や金融の世界にいる人たちは

国債デフォルトで銀行が破綻する
インフレになる
円安で資源や食料が手に入らなくなる

など色々言われてますが、はっきり言って金融機関にいない人には現実味がありませんよね。結局、我々の生活はいったいどのように変わるのでしょうか?

僕は、今の流れが続くなら国債の連続デフォルトとかハイパーインフレみたいな急激な変化は起こらないのではと思っています。しばらくは「じり貧」が続くのではないでしょうか。

2.日本政府の収入と支出
バブル崩壊以降、国の税収は大幅に下がり、一方で支出は増え続けています。下の図を見ると一目瞭然ですね。赤い線が支出、青い線が収入です。
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青い線(収入)のピークが平成元年頃。まさにバブルのときです。それ以降は一定でしたが、リーマンショックの影響もあって最近かなり下がっています。
一方赤い線(支出)はずっと増加し続けています。
勘のいい方は気づいたと思いますが、最近の支出はバブルのピーク時の税収よりもさらに30兆円も多いんですよね。つまりあのバブルと同じくらいの好景気がもう一度訪れたとしても日本の財政は赤字のままなんですね。
…深刻ですね(汗)。

3.財政改善への動き
でも、政府や財務省だって頭のいい人達の集まりですから、「このまま適当に延命してあとは黙って破綻すればいいや」なんて思ってるわけではありません。「このままじゃまずい!徐々に支出を減らして、頑張って黒字化を目指そうよ」と思っているはずです(たぶん)。野田政権も「この財政はさすがにまずいよね」と、少しずつ財政バランスを改善しようという動きを見せはじめました。

増税と歳出削減ですね。

このおかげで、少しずつ財政状態は改善に向かいそうです。といっても社会保障費は簡単には削れませんから、結局年間の収支が黒字になるほどは改善できないでしょう。今後もかなり厳しい展開が予測されます。
僕が「急速な破たん」ではなく「じり貧」になりそうだと思うのはこのあたりの理由からです。財政改善の努力はするけど徹底はできない。その結果、ゆっくりと破綻して行くと思います。
では、国家財政を黒字化しようと努力する過程の中で、いったいどんなことが起きるのでしょうか?

4.支出の内訳
来年度の予算ですが、日本政府の支出をざっくり分けるとこんな感じになります。

・社会保障費:29%
・国債費:24%
・地方交付税交付金など:18%

が主なものですね。

この3つが特に大きく、これらに比べたら文教及び科学振興費(6%)公共事業費(5%)防衛費(5%)などは小さなもんです。防衛費なんかも、僕が子供のころは「多すぎる」とか騒がれているイメージがあったのですが、今は意外と小さいですね。

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謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
今年も皆さまにとって素晴らしい年になりますように。

さて、35回にわたり続けてきた「ライフネット生命出口社長の歴史シリーズ」も昨年末ついに完結しましたので、再び通常営業のブログに戻りたいと思います。「歴史シリーズが終わって急につまらなくなった」と言われてしまわないように頑張りますので、たまに遊びに来て下さい。今後も、週1回程度のペースでゆるーく更新していけたらと考えています。

さて、今回は原発の議論はなぜかみ合わないのかについてです。

1.良くある議論の構図
テレビを見ると、市民代表の山本太郎さんが経済学者などと唾を飛ばし合いながら熱く議論しているのを見ます。ツイッターでもたくさんの市民が「原発反対・脱原発」を唱え、それを有識者が上から目線でけなす、という議論を良く目にします。

残念ながら、どれも悲しいほど議論がかみ合っていません。増税やTPPはまだ議論がかみ合っている感があったのですが、原発の話になると、どうしてこうもかみ合わなくなってしまうんでしょうね。

そこで、少し考えてみました。


2.飲酒運転のリスク
突然ですが飲酒運転の話です。
過去に、飲酒運転による交通事故が多かったために、最近は飲酒運転によるペナルティも厳罰化されました。(昔はもう少しゆるかったけど、今では即刻免許取り消しですよね。)このおかげで、飲酒運転による死亡者数は平成12年度以降500人以上減り、半分以下になりました。

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国の施策のおかげで死者数を減らすことができたんです。えらい。

一方で、「車で飲み屋に行けないために飲み会に参加できなくなった人」もたくさんいるはずです。そういう意味では少し不便になりましたよね。この不便さが、死者数を減らすために僕らが支払ったコストです。つまり、僕らが対価として差し出した「車で飲み屋に行ける便利な生活」は、500人の命を救ったと言うこともできます。お酒の好きな人たちも、「500人の命が助かったのならこの生活も悪くないな」と思ってくれるかもしれません。

こんなふうに、僕らは何かのリスクを回避しようとするためにはその対価として何か差し出さなければならないのです。


3.原チャリの飲酒運転は罰を軽くすべき?
では、ここで問題です。次の2つのうちどちらがリスクが大きいでしょうか?

 a.車を飲酒運転する
 b.原付を飲酒運転する

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