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以前、「もう日本人の給料は上がらないんです」の記事を書かせていただきました。構造的な問題により日本人の給料はもう上がらないという悲しい記事だったのですが、今度は、出世についても厳しい現実を直視しなければならないようです。


【少子高齢化】
日本の少子高齢化が深刻で、先進国の中で最も厳しい状況であることは皆さんもご存知の通りです。で、「少子高齢化が進むと労働人口が低下し経済が落ち込む!」とか言われまていすが、どのくらい落ち込むか知っていますか?

「新卒の社員数」でちょっと考えて見ましょう。
次のグラフを見てください。

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「最近就職した人たち(1988年生まれ)」の出生時の人口は全部で131万人でした。
一方、「最近生まれた人たち(2010年生まれ)」は、出生時の人口は107万人しかいません。ということは、彼らが就職する頃の新卒大学生は今より約20%も減っちゃいます。

今は「就職超氷河期」と言われており、大学生の内定率は最悪です。2011年3月学生で内定をもらえた人は88%を下回ると言われています(昨年度は91.8%)。

一方、「最近生まれた人たち」が大学を卒業する頃には、新卒大学生の数自体が今の80%しかいません。史上最悪レベルと言われた「就職超氷河期時代」でさえ新卒の内定枠が88%あるのに、80%ではそれをさらに下回ります。ですから、最近生まれた人たちは簡単に就職できるでしょうね。今みたいに労働の需要が超少ない状態が続いたとしても、全然問題ないわけです。

「なんだ、良かったじゃないか。」

と思った人。残念ですがそんなに甘くないです。
少子化によって足りなくなった分は、誰が補うのでしょうか?

・・・

そうですね。
「少子」だけでなく「高齢化」が進む日本では、足りない人材は年配者で補わざるをえません。
これにより、会社にも「高齢化」の波がどーんと押し寄せることになります。


【企業の階層ピラミッドと人口ピラミッド】
前置きが長くなりましたが、出世できなくなってしまう理由を見ていきましょう。

まず、平均的な企業の階層を図示してみます。
だいたいこんな感じですよね?

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4月1日から新しい年度が始まりました。
震災のことなどもありアップできていなかったのですが、2010年度の総括をさせていただきます。

【反響のあった記事ランキング2010年度】
2010年の3月から再開し、本格的に書き始めたブログですが、1年間何とか更新を続けることができました。これもひとえに、読者の皆さまのおかげです。僕のブログを見つけていただき、そして少しでも興味を持っていただき、本当にありがとうございました!

さて、1年間の総括として(ページへのアクセス数などから)「2010年度 反響が大きかった記事ランキング」を作ってみました。

…ページへの単純なアクセス数だけでは、反響があるかどうかが分かりませんので、いただいたコメントや、知り合いから直接もらった意見なども踏まえて総合的に判断してランキングを作っています。(一部、2009年度のものもありますが細かいことは気にしないでくださいね)

もし、このブログに初めて来て下さった方は、ランキング上位の記事を読んでいただると楽しんでいただけるかもしれません。

★2010年度ランキング★

1.あなたの寄付金が20倍になって被災地に届く! ~ふるさと納税のススメ~ (2011/03/24)
  東日本大震災の復興にはお金がかかります。東北にとって一番の支援は何かを考え、この記事を書きました。この仕組みを使えば、寄付金額を最大限にすることができます。多くの方から反響をいただきましたが、もっともっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。

2.日本人の給料は、もう上がらないんです(前編)(2010/11/9)
「景気がよくなれば給料が上がって幸せになれる!」、と思っている人が多いようですが、それは勘違いです。日本人の給料は構造的にもう上がらないのです…。

3.資産家フリーター vs 超エリート東大生 (2010/10/31)
   資産家のフリーターと、超エリートの東大生、生涯収入はどちらが多いのでしょうか?二人の人生を対比意しながら追いかけます。資産を持つこととはどういう意味かを考える記事でした。

4.起業 VS 就職(1) (2011/2/15)
 「就職超氷河期」と言われる時代、もしかしたら「起業」という選択肢があるかもしれません。大学を卒業していい会社に入った男の子と、自分で起業した女の子の話を、実話にかなり近いフィクションで、リアルな現実を追いました。

5.日本国債って本当に破綻しているの? (2010/7/21)
   日本の債務の残高は世界一であり、さらに上昇が続いています。「日本国債は破綻している」という人と「全然大丈夫」という人がいますが、果たして実態はどうなのか?

6.店舗経営、1%のリピーターを作れば客足は6年で2倍になる (2010/5/17)
  「宇宙最大の力、それは複利の力だ」と言ったのはアインシュタインですが、複利の力をどう経営に生かしていくのか。それを提案しました。

7.「最近の若者には夢がない」の理由 (2010/7/26)
  「最近の若者に夢がない」と言う人が多いですが、今の時代を生きれば誰でもリスク回避思考になり、夢はなくなります。そんなことを書いた記事。

8.我々は、すでに満たされている (2010/4/16)
日本経済を成長させようといろんな人が頑張っていますが、国民は何かを犠牲にしてまで今の生活を向上させたいと思っているのでしょうか?そんな、「そもそも論」について考えた記事。

9.べにはるか 感動の味 (2010/3/16)
  僕の尊敬する師匠が立ち上げた農業法人で作られた作物。あるイベントでいただいた焼き芋は、僕の焼き芋の概念をぶち壊しました。最高です!一度試してみてください。

10.皇居(東御苑)&明治神宮探訪レポート (2010/9/21)
  みなさん、皇居の中に入れるって知っていましたか?都内にありながらそれほど知られていない、2つの素晴らしいスポットを写真と共に紹介しました。

そのほか、アクセス数が多かったのは次のような記事でした~。

・一番分かりやすい会計の話(?) (2010/9/7)
もう、中国の方が大事?(2010/09/24)
・コミュニケーションが全てうまく行く必殺技(2010/11/22)
息子への手紙(2010/07/01)
千代田区在住オススメエリア(と人口分布)(2010/08/24)



みなさん、本当にありがとうございました!
2011年度も、どうぞよろしくお願いします★


以上。
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ここ最近、原子力発電所の是非を問う番組などでさまざまな議論がなされ、とても考えさせられます。僕も少し原発について考えてみました。


人の命は何物よりも重い」と、言う人がいます。僕もその通りだと思います。しかし一方で、経済の話の中では人の命はあくまで一つの変数としてとらえられます。原発論争の中でもよくその傾向が見られます。

自動車は便利だが、年間5000人の死亡者が出ている。死亡リスクで評価すれば原発より自動車の方が危険だ。
とか、
震災の死亡者は○人で保険金額は合計で○億円に上る、これはGDPの○%だ…。これに対して原発で避難した人は○人で…
とか。


「原発の便利さ」と「犠牲になる人」の重さを天秤にかけるような議論を聞いていて、僕は何だか違和感を感じてしまいます。


なんでだろ。何かちょっと違う気がするんだよな。



◇   ◇   ◇


そこで、3つのたとえ話を考えてみます。

【1.山手線1日とこども】
3歳の子供が山手線の線路に落ちてしまい、レールに足を挟んでしまいました。なぜか足がどうしてもレールから外れないため、重機でレールごと取り外すしかなさそうです。
レールを外してしまうと、外回りの山手線は丸一日運行を見合わせることになりそうです。山手線が一日動かないということは、大変な数の人がその影響を受けることになり大きな経済損失です。


皆さんは、この子供を助けることに賛成でしょうか?

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コンセンサス=意見の一致。合意。(大辞泉)
Consensus=意見の一致、大多数の意見、世論、合意、総意(英辞郎)


東日本大震災で、「復興税」という政策が議論されているようです。

正直な話、僕は「復興税」や「復興を理由にした増税」を今導入することには反対です。
でも、日本のリーダーである内閣があらゆる方面から議論を尽くし、「これが今の日本にとって最善の策である(と思う)」と決めたことであれば、僕は喜んで従います。日本国民の多くは、いろいろと自分の意見を述べる人は多いですが、僕と同じような思いだと思います。

今日は、そういった中でどうやって具体的なコンセンサスを取っていくべきなのかを考えてみます。

東日本を立ち直らせるために、お金が必要だ」という方針に異論を唱える人はいないでしょう。今は、日本全体が東北を助けたいと願っているのです。

ここまでは日本全体でコンセンサスを形成することは出来ています。


次に出てくる議論は、
そのためにいくらのお金が必要で、どうやって工面するか?」という話です。

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「フクシマダイイチ」の事故を境に、世界中で「反原発」のムーブメントが巻き起こっています。
一方で、日本の政治のリーダーたちは原発をなくすことは不可能であると考えている人が多く、どうやら原発活用はしばらく続きそうです。

【かさむ廃炉費用】
そもそも原発って、やめるのもすごいお金がかかるんですよね。
ちょっとマニアックな話になりますが、最近会計ルールに変更があり、「資産除去債務」というものを各社で計上しなければならなくなりました。ま、簡単に言えば「原発みたいな資産は廃棄するときにコストがかかるから、前もって財務諸表に負債として計上しといてね」という話です。

下の図を見てください。
東京電力でも、原発の資産除去債務として約7,700億円を積んでいます(2010年12月末時点)。
これは平常時での資産除去費用を想定したもので、殆どが放射性廃棄物を捨てる場所と廃棄後の保守コストに費やされるそうです。東京電力は17基の原子炉を持っているので、1基平均450億円のコストがかかるという見積もりなわけですね。

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しかし、今回事故で廃炉が決定している福島第一原子力発電所の4基は建屋が吹っ飛んだり放射性廃棄物が流れ出しちゃったりしているので、実際の処分には当初見積もりよりもずっと大きなコストがかかるでしょう。

さらに今回の震災では日本のみならず世界中が「フクシマダイイチ」の放射能の恐怖に震え上がったので、今後は放射性廃棄物を「ウチに捨てていいよ」と言ってくれる地域を探すのは非常に難しくなります。それは、放射性物質受け入れの費用が高騰し、資産除去コストが大きく膨らむということを意味します。

つまり、今後は東電一社が持つ原子炉(17基)だけでも廃棄するのに1兆円以上の莫大な費用が必要になるのです。


経済的な面で考えて、1と2どっちがいい選択かって話ですね。

1.使い続ける⇒毎年電気を生産し、利益を生む …○
2.廃炉にする⇒1兆円の費用がかかり、利益も生まなくなる …×


そう考えると、なかなか原子炉を全部無くしちゃうというのは難しいということが分かりますね。

では、今後も原子力発電所は作られ続けるのでしょうか?

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僕も、このメールを見ました。
IMFとか世界銀行周辺で出回っている内容らしい(オリジナルはインド?)ですが、とても感動したので備忘録として載せておきます(完全に引用です。ちなみに、翻訳をつけた坂之上洋子さんのHPはこちら)。


10 things to learn from Japan-
日本から学ぶ10のこと

1. THE CALM--Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.
静寂----そこには威勢よく騒ぐ人はなく、嘆きにくれ叫ぶ人の姿もない。ただ、悲しみの存在だけがこみあげている

2. THE DIGNITY----Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture.
威厳----水と食料のための待ち行列は規律があり、そこでは荒い言葉をはいたり、粗雑な行動をとる人がいない

3. THE ABILITY--- The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn’t fall.
能力----信じがたいほどの能力ある建築家たち。ビルは揺れた。しかし崩れたビルはなかった

4. THE GRACE-----People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.
品格----人々は自分達が当面必要としたものだけを買った。だから、皆がそれぞれ何かものを手にいれることができた

5. THE ORDER-----No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.
規律----店での略奪はなく、路上でも追い越しや叫ぶものはいない。皆が理解を示している

6. THE SACRIFICE----Fifty workers stayed back to pump sea water in the N-reactors. How will they ever be repaid?
犠牲----原子炉にポンプで海の水をかける為にとどまった50人。 彼等にこの恩をどう返せばよいのか?


7. THE TENDERNESS------Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.
やさしさ----レストランは値下げをし、警備のついていないATMはそこに放置されたままである。そして強い人は弱い人の世話をしている

8. THE TRAINING----The old and the children, everyone knew exactly what to do. And they did just that.
訓練----老人、子供、皆はそれぞれ何をしたらよいのかきちんと知っており、 そして、彼らは淡々とそれをしている


9. THE MEDIA----They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage.
メディア----報告する時に抑制し落ちついている。 愚かなレポーターがいない。 落ちついたルポが続いている

10. THE CONSCIENCE---When the power went off in a store, people put things back on the shelves &left quietly.
良心----店で電源が切れた時に、レジに並んでいた人々は、物を棚に戻し、静かに店を去った


Truly Inspirational --what is happening in the Land of the Rising Sun.
本当にInspirational--日出ずる国で起こっていること


以上(涙)
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前回・前々回とふるさと納税について書いてきましたが、最終回はふるさと納税の次のような問題点について記載をしようと思います。

問題点1:所得税控除枠が全然ないために結局ふるさとに寄付できる金額が非常に小さい。
問題点2:特に都市圏において、「ふるさと納税」のことはほとんど告知されない。



問題点1:所得税控除枠が全然ないために結局ふるさとに寄付できる金額が非常に小さい
現在の「ふるさと納税」制度では、控除できる税金が地方税の一部だけに限定されているために、実際に送れるお金は年収のたった0.5%程度です。

…と、問題点について書きはじめたところに、こんなニュースが飛び込んできました。

「NPOへの寄付、所得控除へ 民主、4月成立で調整」
民主党は、国が認定したNPO法人への寄付優遇制度を4月にも成立させる方向で調整に入った。東日本大震災で寄付や義援金を贈る人が増えていることを受け、成立の見通しが立たない2011年度税制改正法案から抜き出して、実現にこぎつけたい考えだ。(2011/4/4 asahi.comより)



久々に素晴らしいニュースです。
「所得控除」ではなく、「税額控除」ですよ。控除額を税金からそのまんま引いてくれるんです。これで、「ふるさと納税」だけでなく「赤十字や大手NPOへの寄付」も税額から控除されることになりそうですね。しかも所得税なら元々の金額が大きいので、自腹2,000円程度で寄付できる金額が大幅に増えます

この寄付金税制の特措法案が可決されたら、またこのブログで金額計算のしかたなどをご案内します!

⇒これはOKになりました!!
赤十字などに寄付した方も、ふるさと納税と全く同じように確定申告でお金が戻ることになります。


◇   ◇   ◇

さて、これで「ふるさと納税者」以外にも確定申告する人が増えることが想像されますので、確定申告の方法についてもう少し分かりやすく書いておきますね。


確定申告の方法
寄付後の流れは次のような感じですが、少しイメージがしやすいように図も載せておきます。

1.寄付する。
2.寄付のレシートをもらう(絶対無くさないで!)。
3.確定申告する。


1.寄付する。
寄付の方法は、前回の記事などを参考にして下さい。寄付金額は「税額控除」のギリギリまで頑張っても良いですが、今後もしかしたら入院等で「医療費控除」を申告する必要があるかもしれませんので、今は余裕を持って少なめに寄付することをオススメします。寄付は何回やっても大丈夫なので、年末になったらまた計算しなおして、再度差額を寄付すればよいと思います。

2.寄付のレシートをもらう。
レシートは超重要です。このレシートをもらわなければ、コンビニの寄付ボックスに寄付したのと同じになってしまい、お金は戻ってきません。必ずもらうようにして下さい。ちなみに、ふるさと納税のレシートはこんな感じらしいです。

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