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日本国債の格付けが下げられて、話題になっています。(厳密にはソブリン格付けの格下げ)

以前、「日本国債が2018年に破綻するかも」っていう話を書きました。
今でも僕は、日本国債の残高がこのまま増えて2018年頃に1,000兆円を超えるあたりで破綻する可能性はあると思っています。

でも、そう単純な話でもないんですよね…。
もちろん、ゆうちょ銀行は日本国債の発行残高が1,000兆円を超えても買い続けるでしょう。
日本の銀行も保険会社も、買い続けるでしょう。
A格以上の格付けを有している限り、外資系も基本的には買い続けるでしょう。

なぜでしょうか?

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日本の長期国債が格下げになりました。
米国の格付け会社スタンダードアンドプアーズ社の発表では、日本国債(外貨建て・自国通貨建てソブリン格付け)を「AA-」に引き下げたとのことです。

これで日本国債を持っている世界中の投資家がポートフォリオを組みなおすために日本国債を売りまくることになって、そしたら国債価格が大暴落して、金融機関が破綻して、今後の国債も発行できなくなって、大変で・・・・

・・・ってあれ?
そもそもなんでアメリカの格付け会社が日本の国債を格下げする必要があるんでしょうね?

まず、日本って外貨建ての長期国債なんて発行してましたっけ?
うん、今はしてない・・・。

じゃぁ、日本の円建て国債を世界の投資家が買っているからその人たちのため?
いやいや、それも微妙です。米国と中国とヨーロッパに日本国債を持っている人が少しいますが、全体の5%くらいだったと思います。あとはみんな日本国内で消化されています。

じゃぁなぜ米S&P社は、わざわざ格付けを下げたんでしょう。
日本の個人向け国債を買っている日本の投資家や日本の金融機関に対して、わざわざ親切に注意喚起してくれてるってことですかね。

なんとなく、おせっかいな気が…。


はい、そうですね。
基本的に、今回の格下げはほとんど意味を成さない気がします。
ま、日本国債は日本国民と金融機関が結託して大人買いしているので、格付け会社がどうこう言ったくらいで、暴落するほどヤワではありません。

とはいえ、この時期に格下げの発表があったということは、消費税論争に対して追い風になるでしょう。
背景に何があるかは分かりませんが、今後の消費税論争・財政再建論争はかなり盛り上がりそうですね。

以上、とり急ぎ。

P.S. しかも、よく読んだらこれ日本国債の格付けではなく、ソブリンの格付けなんですね。
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忙しい仲間たちには本当に申し訳ないのですが、休暇でハワイに行きます。2か月忙しかったし…。

せっかくなので、観光に関する数字を少し拾ってみました。

ハワイ州の統計資料(2009年)によると、ハワイには年間約642万人が訪れています。そのうち日本からの旅行者は117万人。
不景気の影響で最近少し旅行者が減りましたが、今も日本の海外旅行の定番です。

では、一体どのくらいの人たちがハワイでお金を使うのでしょうか?
ハワイはほとんどが観光産業ですから、その収益が経済規模そのものに近くなります。

旅行客がハワイに来て落としていくお金は、1人平均1,500ドルちょっと。円に直すと13万円くらいです(1$=83\)。
ハワイには、年間9,000億近いお金が外から持ち込まれているんです。結構な規模ですね。

では、日本はどうなんでしょうか?
日本政府観光局の資料(2009年)によると、日本を訪問した外国人は年間約680万人。彼らが落としていくお金は、物価が高いことを考えても1兆円程度でしょう。

国家予算が90兆円近いことを考えると、「観光立国ニッポン!」とか言っている人のことを冷ややかな目で見てしまいますよね。「なに寝ぼけたこと言ってるんですか?いまさら観光ですか?国をあげて観光をやったところでせいぜい1兆円規模でしょう…?」と。

でも実は、そうバカにしたものでもないんですよ?ちょっと見てみましょう。

まず2009年の日本全体の貿易収支ですが、5兆2332億円です。日本は製造立国で成長を続けてきた国です。しかし少子高齢化やグローバリゼーションの影響で、貿易収支は悪化しつつあります。

そこで、「観光立国」なんですね。日本を訪問してくれる人が倍に増えて、その人たちが日本に落としていくお金も増えれば、収入が1兆円UPします。それだけでも国際貿易収支には結構なインパクトがありますよね。

でもそれだけではないんです。
そう、国内旅行ですね。

日本の国内における観光旅行消費額は24兆円(平成17年度)。実は相当な規模なんです。観光インフラを整えることで国内の観光産業が発展すれば、国内の観光も活性化され国内消費へのインパクトも大きいんです。当初のプランでは、4年で6兆円の消費UPを狙っていたようです。6兆円消費が増やせるなら、素敵だと思いません?

観光資源というのは、金や石油や農産物と同様、国の資源です。
国内資源の少ない日本にとって、観光は国内外の人が消費できる数少ない資源なんですね。

ご存じの通り日本の治安は世界トップクラスであり、観光産業が発展する基礎はできています。観光立国プランでは、次のような政策により経済に貢献していくイメージでしょうか。


官民で観光インフラ(交通・施設・メディアなど)を整備する
 ↓
雇用が増える
 ↓
インフラが整い観光客が増える
 ↓
地方の産業が活性化
 ↓
地方の雇用がまた増える
 ↓
観光産業が活性化
 ↓
経済全体が活性化する


もちろんインフラといっても、使いもしない道路を造るのでは意味がありません。
本当に観光客を増やせるような、効果的な投資をしていく必要があります。

日本には素晴らしい歴史や文化や自然がたくさんあります。きちんとした投資ができれば、これだけ伸びる可能性のある産業は少ないと思いますよ。

そう考えると「観光立国ニッポン!」も、そう残念なプランでもないとおもいませんか?


いま世の中で議論されている政策案は、どれもよく練られていて、それなりに効果が期待できるものばかりです。
でも、あーでもないこーでもないと議論しているだけでは何の役にも立ちません。要は、それを実行できるかどうかなんですね。


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では、行ってきます!

以上。
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【めざましい成長を遂げたアジア】
タイやベトナム、インドネシアによく訪問する人に聞いたのですが、日本人の多くが持つイメージはとは全く別の世界がそこにはあるようですね。僕は現地に行ったことがないので、未だに土ぼこりで汚れた車とオート三輪と自転車のイメージから抜けられないのですが、「全然違う。別の国だよ!空港はすごく綺麗だし、そこにはピカピカのBMWとかが止まっててそれに乗ってホテルまで行く人がいっぱいいる、ほんと東京と変わらないよ!」だそうです。

物価も同様のようです。
昔は「日本の10分の1」なんて言われてましたが、今は2~4分の1程度の物価だそうです。アジアと日本には、もうそんなに差はないみたいです。今でも「退職金でアジアに住んで悠々自適」なんて話をしている人がいますが、そうした夢はもはや幻想となりつつあります。

考えてみればそうですよね。彼らアジア新興国は毎年2ケタ近い成長を続けているわけですから。10%で成長を続ければ、7年後に約2倍になりますから、生活水準や物価に差がなくなるのは当たり前ですね。
そう考えると、アジア新興国と日本の差は現時点でも2倍とか4倍程度しかなく、その差も20年後には全て埋まってしまうと考えることもできます。

日本とアジアの差は、もうその程度なんですね。


そんな、様変わりした20年後の世界に向けて、僕らはどんな資産形成を行って行けば良いのでしょうか?今日はそれを少し考えてみます。

【20年で世界はどう変わる?】
今後20年の間、新興国群は成長し続けていくと思われます。日本もその間成長するかもしれませんが、新興国ほどの成長は期待できないでしょう。もちろん、新興国は政治や治安に不安はありますが、全体的に成長路線というのは揺るがないでしょう。

では、アメリカはどうでしょうか?成長するかもしれないし、低成長かもしれない。
ただ、アメリカには基軸通貨の造幣局という機能があります。いまのところ、20年以内にドルが基軸通貨から陥落する可能性は低いですから、その間アメリカはドルを刷ってその利益を国民の消費とともに享受できると考えられます。

ただ、ドルの通貨としての信任は下がりつつありますし、世界に流通するドル量が潜在的に増加している今、資産をドルばかりにするのも不安です。今は信用危機で多くのドルが(円もですが)氷河のように凍りついて動きませんが、景気回復とともにそれが動き出せば、ドル通貨の流通量は増えます。ドルの流通量が増えれば、相対的にドルの価値は下がります。

では日本はどうなんでしょう?
日本は低成長と不景気に悩んでおり、アジアでは「落ち目」と言われて多くの投資家に見限られてます。近年華々しく政権交代したものの経済政策に変化は少なく、より「その場しのぎ」感が強くなったように受け止められています。

でも、日本には世界を牽引する技術がたくさんあります。韓国や台湾、中国の成長でその地位は相対的に下がりましたが、まだまだ日本にしかない技術がごまんとあります。技術の世界では、日本はいまだにトップランナーだと認められています。差は小さくなっていきますが、すべてにおいてその地位が覆るということはないと思います。日本全体として見れば、高齢化で経済は落ち込んでいくかもしれません。しかし強い産業は今後も世界に君臨し、成長を続けるでしょう。

何より、資産形成という観点で見たとき、僕らは日本人なんですから、日本を完全に無視した資産形成などできようはずもありません。親兄弟、墓も日本にある人がほとんどでしょう。だから、日本資産を一切持たずに老後に備えるのは流動性の面で不安もありますし、何しろ不便です。

ではこうした様々なことを考えると、どんな資産形成が良いのでしょうか?


【若い世代と老後世代】
若い世代であれば今後「給料」という名のキャッシュフローが潤沢にありますし、多少のリスクは取れると思います。また、手持ちの資金が少なく資金ショートを起こしやすいので、ドーンと投資することはできません。そういう意味でも、多少はハイリスクハイリターンの資産形成がよさそうです。

老後世代は年金生活になるため、キャッシュフローが増加する見込みはなく、自己資産でやっていくしかありません。そうすると、高いリスクを取ってハイリターンを目指すよりも、自分が死ぬまでに資産が枯渇しないように安定した資産形成をすることが望ましいでしょう。20年後をターゲットにして資産を増やす必要はありません。


というわけで、今回は若い世代をターゲットに資産形成のポートフォリオを考えてみます。定期収入と昇給が見込め、20年~30年という長期の運用期間が残っている世代です。

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